
リアルタイムで複数の鏡が人の位置に合わせて動く作品を作りました!!

おはようございます!
Sheenaです。
何と…
31歳にして初めて展示に出展いたしました!
出展したイベント
今回出展したのは【SICF26】
若手作家の発掘・育成・支援を目的としたアートフェスティバルです。
経歴0で応募しましたがまさかの合格を頂きました!
※無名のわけわからんやつを通過させてくれてありがとうございました!!
出展作品の概要
この作品では、無数の鏡がそれぞれ独立してリアルタイムに動きます。
鑑賞者が作品の前に立つと、その人の顔を検出し、鏡が少しずつ角度を変えて、まるで「こちらを見ている」かのように反応します。
鏡はすべてバラバラに制御されており、一枚一枚が異なる視点から「あなた」を映し出します。
中央には動かない、歪んだ鏡もひとつ設置されています。
それは「誰にも映されない、自分自身の像」──あるいは、他者の視線によって歪められてしまった“本来の自分”を象徴しています。
このようにして、鑑賞者は自分の姿を多数の断片的な視点から見つめられる体験を通して、
「自分とは何か?」「他人が思う自分と、自分が思う自分の違いとは?」といった問いと向き合うことになります。
タイトル:
無数の像、埋もれる器コンセプト:
私たちはひとつの身体を持ちながらも、
それぞれの他者が抱く異なる「私の像」によって、常に形づくられている。親、兄弟、友人、知人──
彼らが見ている“私”はそれぞれ違い、
私の意思とは無関係に、その像たちは積み重なっていく。
それらが蓄積されて、やがてひとつの「私」が構築されていく。この作品では、多数の鏡が配置されており、
鑑賞者の存在や動きに応じて鏡の角度が変化し、映る像が刻々と変わっていく。
それは、他者が抱く「私の像」が視点の数だけ存在し、
決してひとつに定まることのない存在であることを示している。鏡たちの集合は、個人のアイデンティティを象徴する「器」として構成されている。
器は、自分で自分の像を選ぶことはできない。
ただ、無数の他者像が流れ込み、折り重なり、埋もれていく。
そして、気づけばそれが「私」そのものになっていく。この作品は、
私たちが抱いている“自己像”がどこまでが自分のものであり、
どこからが他者の視線の集積であるのか──
その境界を問いかける。
⇩は応募用に作成した作品イメージです。

初めての作品作り
コンセプト編
まずは何を作るか決めなければなりません。
といっても、最初から崇高なコンセプトがスラスラと浮かぶわけではないので、自分が作って・見てワクワクするものから考えました。
最終的に残ったのが今回の鏡の作品です。
プログラミング編
今回はリアルタイムで動かしたかったので、使ったこともあるTouchDesignerをメインに鏡の角度制御のために初めてのマイコン(Arduino)デビューです!
ここはChatGPTと相談しながら難なくできました!
デモ機制作編
鏡の角度制御のためにTouchDesignerとマイコンとモーター2つで試作機を制作。
初めてのことばかりでしたが、ChatGPTを相談しながらなんとか完成しました!!!

本番用の作品制作編
いよいよか!!と思いましたが…
ここでブレーキがかかりました。
最初はリアルタイムで人物を検知して、50枚のバラバラの鏡がパンとチルトの2方向に回転し、来場者の方を向くようにする予定でした。
が、鏡の角度制御をするモーターの負荷や同時に50枚の鏡の制御をするための準備など、たくさんの懸念点があり、これでは展示に間に合わない!!
仕方なくスケールダウンをし、最終的には13枚の鏡を放射状に配置して、一方向にだけ回転をすることでマイコンやモーターの負荷を軽減して実現できました。
そんな中でも作品を完成させられたのは、色々な人のアドバイスのおかげでした。
本当にありがとうございます!!!!
そんなこんなであとは手を動かすだけ!!!
TouchDesignerでプログラムを組んだり、

モーターと鏡を繋ぐためのアタッチメントを作ったり

アタッチメントを印刷したり、

そして、最終日前には動作テストをしていました!

展示当日
そんなこんなで無事?当日を迎えることができました!!!
出展中は本当にたくさんの方とお話ができました!
※アーティストと来場者さんの距離が近いのもSICFの良いところですね。
来場者の方とのお話もいろいろな視点で作品の感想が聞けてとてもよかったです。
また、一緒に出展していたアーティストの方ともたくさんお話でき、とても勉強になりました!!
※特に作品の展示方法には脱帽でした。美しすぎましたね。
⇩展示当日の雰囲気です。
引用元/SICF26

感想
長いようであっという間だった初めての作品の制作でしたが…
作ってよかった!
展示出来てよかった!!
普段は触れることのできない物事や人と関われてとにかく楽しかったです。
これを機にアーティストとしての第一歩を踏み出していければなと思っています!
これから色々な展示に出る機会が増えてくると思いますので、どうぞよしなに。
それではまた!
